手術の日。


玲奈は、何も言わずに付いて来てくれた。



変な形のベッドに横になり、これから一つの命が私達の身勝手な行動により奪われていくんだと実感した。


麻酔が投与されて、意識が薄れていく。


手術中、真っ白な部屋で何人もの男に犯されてる夢を見た。夢と言うより、そんな感覚だった。


昨日の夜から何も食べてない私は、胃液だけを吐いていたらしい。


手術は終わりましたと、医師に告げられて
、私はそこにいたくなくて、身体を引きずりながら病室に戻った。


病室で何度も嘔吐した。


今でも、忘れられない。


産んであげられなくてごめんね。

私が弱いから。

もうお腹の中にいないのに、私はお腹を擦りながら何度も心の中で謝った。