「…とりあえず今日は、帰る?」

 康太はそう言ってきたけど、私は帰りたくない。


 「今日のうちに、決めてしまいたい」

 と、私が言うと

 「そうだよな、分かった。」

 康太はすぐに納得してくれて、「さむ…」と言いながら手をこすり合わせた。



 再び、二人の間に沈黙が走る。

 康太は自分の意見をちゃんと全部言ってくれたんだから、私も考えていることを全部言わなきゃいけない。