康太から、着いた、との連絡が来た。
私も家を出ると、雪が降っていた。
私の家は住宅街にあって、周りの家のカーテンの隙間から見える明かりと、遠くに見える市街地の明かりと雪は、EXILEの某曲を連想させた。
公園に着くと、康太が下を向いてベンチに座っていた。
足音で私に気づいたのか、康太が顔を上げる。
「…ごめんな、寒いのに。大丈夫か?」
自分だって寒いはずなのに、わざわざ私の心配をしてくれた。
私が康太の隣に座ると、康太は話しはじめた。
「…あの、さ。どうすんの?……いや、どうしたらいいんだろうな」
「…………大学には行きたい、けど、堕ろしたくもない…。」
「……………」
雪の降る音だけが、小さく聞こえた。
「…………………………さみぃ」