リビングに向かう。

 お父さんとお母さんは、リビングのテーブルに向かい合って座っていた。


 「遅かったわね。とりあえず、座って」


 私は、お母さんの隣に座った。


 お父さんは怒っているような、どこか悲しそうな顔をしていて、本当に申し訳なくなった。

 「…ごめんなさい」

 自然と口から出た。

 こんな時間まで待ってくれていたこと、自分たちの無責任な行為で妊娠してしまったこと、そして今から言うこと、すべてに対しての”ごめんなさい”のつもりだった。