【光輝side】

南条と初めて話したのは、まだ俺が中一になったばっかりの頃だった。

俺の学校は、運動部は全員合同で朝練をするという伝統がある。俺は、テニス部なのでもちろん朝練に参加していた。
朝練は、いつもリレーで終わるからその日もいつものように友達とメンバーを組んでいた。しかし、その日はたまたま一人足りなかった。
「おい、そこの男子!南条を入れてやれ!」
え!?女子!?てか、南条って誰だっけ?
確か、この前のテストで二位だったような気がするけど、よく知らない。
「おれいっちばーん!」
「おれ、にばーん!」
「じゃ、森四番ね!」
「え!?三番誰?」
「私が三番。私、遅いからごめんね。」
「いや、頑張れよ。」

おとなしそうだと思ってたけど、意外と話すんだな。てか、足遅いのか。