「ねぇ、本当に呪文知らないの?」

可奈
「うん。知らな〜い。」


「知ってる人とか、周りにいないの?」

可奈
「うん。みんなこの話は知ってても、本当にあの言葉は知らないっていうんだよね・・・。」


「本当の本当に?知ってる人の心当たりないの?」

可奈
「うん・・・っていうか、まさみ、真剣になりすぎだよ。そんなに心配しなくたって、こんなのただの噂だし。大丈夫。大丈夫。ね。」


「そっか・・・。そうだよね。私、なんでこんなに心配してるのかな。たかが噂だもんね。」

可奈
「そうだよ。誰かが作ったそんな噂、真に受けちゃダメだよ。」


「うん。そうだよね。」

可奈
「じゃあ、怖い話はこれぐらいにして、何か違う話しようよ。」


「うん。そうだね。」

それから、私と可奈は、いつのまにか乗客がほとんどいなくなった車内で、どうでもいい学校の話で盛り上がり、かなり笑い合いました。









































でも・・・

私の頭の中は、違うことで一杯でした・・・。

あの言葉のことで・・・。