俺は、彼女の部屋から薬と一緒に持ち出したダイエットのチラシを警察に届けた。

もちろん、事情をすべて話して・・・。

しかし、チラシに書いてあった会社は、架空の会社だったし、電話番号も、今は使われていなかったと言われた・・・。

結局、俺も警察も、彼女を酷い目にあわせた犯人を捕まえることはできなかった。

分かったのは、彼女の証言から、180センチの黒いスーツを着たやせ形の男が配っていることぐらいだった。

なぜ、こんな薬を配っているのか?

この薬は、どこで作られたものなのか?

犯人は誰なのか?

俺たちが知りたい疑問は、何一つ解決出来なかった。

最悪な毒薬殺人犯は、闇の中に消えおおせてしまったのである。

そして、今もどこかで・・・。