「すごい……」

これには「身体が別人」であることを忘れて見入ってしまう。


「本が好きな人なんだなぁ…」

私は本を伏せたりそのまま放置することが多いから、これだけ大切に保存されて本そのものも凄く嬉しいと思う。


「よっ…と」

反動をつけてベッドから降りて、壁際に設置されているクローゼットへ向かう。

「鏡…かがみ…」

引き戸と開き戸が組み合わさったクローゼットを開けたり閉めたりして鏡が備え付けて無いか探す。

「あーった♪」

全身が映るサイズの鏡を見つけ、足下からゆっくり見ていく。