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「おい。」


「ん……」

「いいつまで寝てるんだよ、もう昼だぞ。」

「陸----っ!」

ガバッと起き上がると、

深酔い後の独特な胃の重さ。

妙に眩しい太陽の光。


目の前には私を失意のどん底に突き落とした張本人が、
あきれ顔で私を見降ろしていた。


「何だよ昨日からずっと連絡しても携帯切ってるし、
 こっちは何かあったんじゃないかと来てみりゃ、
 いい気で寝てやがって。」

「何で?」

「あ?」

「なんでいるのよ。」

「寝ぼけてるのかお前?

後で話そうって言っただろう?

なのにあれきり、連絡とれなくなりやがって、
いくら、何でも、今まで付き合ってて、
それは無いだろう。

お前、そんなに俺が嫌なのか?」


「は?何よ意味わかんない。」

別れ話がしたくないからに決まってるでしょうが

「だから、俺の事うざったくなったのかよ。」

「何言ってんの?
どの面下げて言ってんのよ。

あの後私がどんな気持ちでいたと思ってる?
別れても友だちでいるなんて御免なんだから。

うざったいと思ってるのはそっちじゃない。

別れ話をしたのあんたじゃないの?」