チャイムが鳴る。

誰?もしかして?

飛び出す私。

玄関に立っていたのは、
まさか来るはずのない人。

「尚?どうして?」

「サプライズ!誕生日おめでとうまひる。」

「嘘?」

「驚いた?良かった。
 あれ?
 まひる、何かいつもと違う?」

「うん。
 私は今日からもう前の私とは違うの。」

「へえ?どう違うの?」

「誘惑。」

「え?」


マジックがかかった唇は、
尚の耳元でそう囁くと、
尚にキスをした。

「まひる……」

「どう?26歳なりたての私のKISSの味?」

魔法の唇に誘惑されて。