「ほんと羨ましいよな……。そんなことより飯食べようぜ!飯!」

机を合わせ弁当を広げ
ワイワイと談笑しながら昼休みを過ごした。
残りの授業はテストや課題を出すだけで終わった。

「遥、栞夏ちゃんまた明日ね!」

「またな美咲!」

「またね美咲ちゃん♪」

2人は部活があるので
先に帰ることを告げ帰宅した。
疲れた……。
玲に癒してもらおう。
などと考えてニヤつきながら
自転車をこいで家に向かった。

「ただいまー。」

「お帰り。」

家に帰ると久々に親がいた。
話すこともないので、そのまま部屋に戻った。
携帯を確認すると
玲からメッセージが来ていた。

「学校お疲れ様。俺今からバイトだから終わったら電話かけるな。」

玲の親は病気だから
できるだけ負担を減らせるようにと
バイトをしている。

「玲もお疲れ様&頑張ってね。」

メッセージを残し
小さな予定表を広げた。
ゴールデンウィーク5/4日の所に
玲とデートと書いてるのを確認し
妄想していた。

「美咲ー。大好きだよ。」

「私も好きだよ!」

「離さない。」

そのまま押し倒され。
プルル……
現実に引き戻された。
いいとこだったのに……。
少しすね気味に電話を出た。

「遅くなってごめん!今終わった!」

「大丈夫だよ。玲お疲れ様。」