ピピピピ
目覚まし時計が鳴り響いていた。
時間を見ると、8時だった。

「あ、バイトか……。」

春休みにはいって
こんなに早い時間に起きるのは久々だ。
玲はもうバイトに行ってしまっている。
準備をして、バイト先に向かった。
歩いて10分くらいの距離なので
ダイエットも兼ねて歩いていくことにしている。

「いってきまーす。」

家には誰もいない。
家族は皆仕事に行っている。
イヤホンで音楽を聴き
眩しい太陽と戦いながら
バイト先に向かった。
15分前には職場についた。

「今日からお世話になる東城 美咲です。いろいろ不甲斐ないと思いますが、精一杯頑張ります。」

職場の人に挨拶を済ませ
事務所にいると

「美咲ー。ここで働くんだね!一緒に頑張ろ♪」

友達の栞夏(かんな)ちゃんだ。
いつも笑顔が可愛くて、女の子らしい。
私も栞夏ちゃんみたいになりたい。
なんど、そんなことを思ってしまったか。

「よろしくね。栞夏ちゃんがいるから、入ったっていうのもあるんだけどね( 笑 )」

雑談をしつつバイトの時間になったので
先輩方に教えてもらいながら
初めてのバイトが終わった。

「美咲さん、お疲れ様。今日は楽しかった?」

この人は職場のマネージャーさんだ。
すごく綺麗な大人の女性だ。
年齢は……教えてくれなかった。

「楽しかったです!これからも、お願いします!」