「あ、大切な話あるんだけどいい?」

大切な話?
なんだろ……。
いろいろ考えてみたが何も思い浮かばなかった。

「なに?」

「ゴールデンウィーク大阪でデートしたいなー……。」

少しの声のトーンを下げながら恥ずかしそうに言ってくる。
そこも、萌ポイント。

「いいけど。お金がない。」

はっきりと言ってしまった。
私はバイトをしないでいつもゴロゴロしている。

「……バイトしょーぜ?」

玲が少し苦笑いしていた。

「んー……わかったー。」

ここで話が終わり、彼は寝てしまった。
寝てしまったが電話をつないだまま
寝息を聞くのが毎日の日課だ。
どちらかが用事で切らないといけない時までほぼ繋がっている。

「寝ちゃったか。バイト探そ。」

こんな私にバイトなんて出来るのだろうかと不安になりつつ
求人誌をめくっていた。
友達が働いている職場を見つけ
そこにすることにした。

「こんな簡単に選んでよかったのかな……。まぁ眠いし寝よ。」

次の日、バイトの面接の電話をして
面接をし、受かってしまった。

「こーゆー時の私の行動力すご( 笑 )」

自画自賛してしまっている。
こんなこと玲に言ってしまったら
多分笑われてバカにされてしまう。
それからは暇だったので携帯をいじりながら時間を潰していた。

「休憩なう。」

玲からメッセージが来た。

「おつかれー。」

「カツカレー。食いてー。」

さむっ。
と、言いながらも少し笑ってしまった。
私のツボおかしいのかな?
今度聞いてみよ……。

「バイト決まったよー。」

そんなことより、早く報告したくて
ダジャレのことを無視して報告した。

「お、すげーじゃん。がんばれよ。」

褒められた、すごく嬉しい。
このために頑張ったのもある。