出会いがあり、別れもある春になった。

「暇だなー。」

今は春休み、ワクワクしてたのに
毎日が暇過ぎてすることがない。
玲はいつも通りバイトをしていて帰るのが遅い。

「私もバイトしょーかな……。無理だな。」

バイトなんて無理だと諦めて布団に潜り
携帯をいじっていた。

ピロリン
メッセージが届いた。

「今日は早く終わった。どーせ暇過ぎて布団にでも潜ってたんだろ?」

玲から来ていた。

うわー。
当てられたよ。
監視カメラでもついてるのかな……
あたりを探してもやはりない。

「おつかれー。」

それだけ送って電話することにした。

プルル……
2コール目で玲が出た。

「もしもしー。毎度お馴染み笑顔がイケてる玲さんでーす。」

「……はいはい。」

玲はいつもこんなテンションだ。
変なところもあるが優しくて、私のことを
心から大切にしてくれてる。
だから好きになった。

「テンション低いなー。彼氏のお帰りだぞ?もっとよろこびなさい。」

玲は笑いながらそんなことを言ってくる。

「暇過ぎて……。困ってるの。」

いつも電話ではこんな感じだ。
同じテレビを見たりして笑いあったり
テレビ電話をして変顔をしたり
毎日玲との電話が楽しみだ。