「行く予定あるの?」

何気なく聞いてみた。
自信満々で

「もちろん!」

ここまで、自信満々に言われたら
期待するしかない。
どこ行くんだろー。
自分の中で考えながら
最終日のデートが始まった。

「まず、ここ!」

連れてこられた先はショッピングモールだった。
いろんな服屋などがあり
人も多く、迷子になりそうだ。
その時、私の気持ちをわかってくれたのか

「手……離すなよ?」

ギュと握り返し、笑顔を見せた。
いろんな服屋にはいり
どれが似合うなどをいって
ペアルックの服を購入することにした。

「私これが欲しい!」

「んー。まぁ美咲が欲しいって言うのなら。」

二人の初めてのペア物は
冬用の長袖だった。
キャラの絵が入っていて
とても可愛い。

「玲は青だね!私はピンク!」

「そりゃそうだろ( 笑 )」

すぐ購入し、手を繋いで
また歩き出した。

2人で昼ごはんを食べ
他のお店でいろいろ見て笑って
玲が楽器屋に行きたいということで
楽器屋に来ている。

「すいません!この、ドラム試打してもいいですか?」

「大丈夫ですよ。ここの個室にお入りください。お連れ様もどーぞ。」

そう言われ、防音の部屋に入り
玲はセッティングをはじめた。
準備ができ曲を叩いてくれた。
ライブ経験があり高校では軽音をしていて
そこそこ上手い。

「やっぱドラムいいな!」

すっきりしたー!
みたいな顔で片付けをしていた。
私は真剣だけど楽しそうにしている
玲に釘付けだった。

「美咲?いくぞ?」

「あ、はい!」

ぼーっとしていて片付けが終わったことに気付かなかった。
時間が15時を過ぎており
帰りの電車は17時にしていた。

「帰りの電車17時だよな?」

「そうだけど?」

「……よし。」

「うわぁ!」

急に手を引かれ走り出した。
こけそうになってしまったが
持ち直し、顔を上げると
正面には観覧車があった。