「そういえば今日の体育さ~…」




沖本君がまたベラベラと話し出した。


その口から漏れる一言一言に、私は返事をしなければいけないのかと戸惑い、適当に相槌をうつ事位しか出来なかった。




そして、結局昼休みの終わりを知らせる予鈴が鳴り、私はその場から立ち去ろうとしたその時、




「!」




沖本君に、腕を掴まれた。




「えっと…。


今日の放課後、暇か?」


「う、ううん…部活……あるし」




そう、今日は手芸部の活動がある。


暇じゃない。




「そっか。


じゃあ、部活終わってからでいいからさ、


放課後、ここに来てくれないか?」


「え、あ………」


「じゃ!」




私が返事を言う前に、沖本君は去って行った。




一体、本当に彼は何なの?


放課後、何があるの?