物理で移動する時間を理由に、俺はまた紗里奈と話す機会を作った。
「あの!」
紗里奈が突然喋るからびっくりした。
それにしても、透き通った綺麗な声だなー
「あ、あの、なんで私なんですか?」
「え?」
思いもよらなかった。
なんで、って、
紗里奈がとおいめをしてるから‥
そんなこといえない。
第一、今日あったばかりの俺が、そんなに簡単にふみこんでいいのだろうか?
「仲良くなりたかった、じゃだめかな?」
「あの、ごめんなさい。変なこと言って、でも私‥その、男の人が苦手というか、あまり、話したことがなくて‥」
「じゃあ、俺のこと男だと思わなくていいよ。」