9月1日 8時10分


晴れわたる空の下、生徒の挨拶が飛び交う。

新学期になってもないも変わらない。

一学期の日常が戻ってきたかの様だ。



8時15分


1年A組

このクラスからは特に楽しそうな声が聞こえる。

「そのゲーム知ってる!面白いよな。」

「だよなー!」

「お前はゲームばっかりだな…;」

「確かにw」

「良いじゃんかっ!」

望月 玲(モチヅキ レイ)
大西 桂馬(オオニシ ケイマ)
笹倉 和樹(ササクラ カズキ)
高里 駿(タカサト シュン)
の4人はクラスの中でも仲が良いと有名だ。

「お前ら、ホントに仲良いよなー」

そんな声に玲が反応する。

「当たり前じゃん。だって俺達…」

「「「「幼なじみだし。」」」」

「あー…そうだったな。」

4人の見事なまでに揃った声にもういいとでも言うように言う。

「おーい、それぐらいにしろよ。もうチャイムなるぞ。」

見かねたようにクラスの学級委員である井藤 冬哉がチャイムを口実に声をかける。

「ホントだ。じゃあ席に戻るわー」

「俺もー!」

「冬哉、サンキューな。」

「おぅ。」


キーンコーンカーンコーン…

______

「今日はここまで。号令。」

「起立、気をつけ、礼。」

『ありがとうございましたー』

「やっと終わったなー」

「早く帰りたい…」

伸びをする桂馬と机に伏せている玲を和樹と駿は少し笑ながら見ている。

ピローン♪

教室内に電子音が響き渡る。

「あ、メールだ。」

「俺もー」

「えっ、玲と桂馬も?w」

「俺もなんだけど…」

「和樹も…?」

玲は流石に不自然だと思い顔を歪める。

しかし、改めて周りを見回すと見た限りではクラスの全員のケータイにメールが届いたようだった。

「なぁ、とりあえず内容、見てみようぜ。」

「そうだな…」

意を決したかのように玲が言葉を発すると和樹は同意する。

玲はそれを確認し、3人の顔を見回すとメールを開き、桂馬、和樹、駿は玲のケータイを覗き込む。



[from:???
to:大西 桂馬………
sub:ゲーム 2014 9/1 13:27

突然のメール申し訳ありません。

皆さん、第1学年の生徒の方にはゲームに参加してもらうことにしました。

運が良いことに今日は1年以外の学年は3時間目で終了でしたので、この学校ごとゲーム会場にさせてもらうことに致しました。

勿論、今この学校にいる方は強制参加、という形をとらせていただきます。

教師の方も同様です。

既に出入りは出来なくしておりますのでご了承ください。

他の学年への対処は此方がしておきますのでご安心ください。

それではゲームの説明をしましょう。
1、ゲームの内容はランダムで決められます。
2、ルールはゲームが始まる前に説明しますが、それを破った場合はペナルティーがくだされます。
3、勝つ努力をしましょう。負けた方の身の安全は保障出来ません。

それでは明日からゲームを始めます。]


―これが悪夢の始まりだった…―