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「じゃぁ、帰るか」


昼食も摂り、一通り買い物を済ませると帰ることにした。


本当は、もう少し一緒に過ごしたかったけど・・・・・・。



「昨日も帰っていないから、今日はもう送る」

と言われたので、おとなしくしておいた。



いつの間にこんなに想いが強くなってしまったのだろう。


ずっと一緒にいたいとさえ思ってしまう。


「今度は泊ってくれんの?」



こんな意地悪な顔をして、私を困らすの好きなんだ。



「考えておきます」


笑顔でそう言うと、「よろしくお願いします」とまるで仕事でもしているような口調で会話をした。


「じゃぁ、また」


爽やかに手を振る彼に私も手を振り「はい」答え、車を降りた。


そして、彼の車は、少し薄暗くなってきた街に消えていくのを見えなくなるまで見送った。