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「もう、そんなに泣くなって」


あの後、私は恥ずかしくて、着替えると自分の部屋に逃げ、ベッドにもぐり込み、壁の方を向いて布団にくるまっていた。



「だって、あんな姿見られたんやもん」


そう、私は浴室を出る時、真っ裸の状態を瞬さんに見られた。



「そんなに恥ずかしがるなって。泊りに来たりしてるのに・・・」


「・・・だって」



あの時は、必ず電気を消してもらうし・・・あんな明るい場所で見られたことだけで体中が熱くなって来る。



「もう寝るぞ」



そう言って、彼は電気を消した。



真っ暗な部屋に浮かんできたのは、怪しげなあいつの顔。また体が震えてくる。



嫌だ・・・嫌だ・・・


「ヒック、ヒック・・・・・・」



また涙が出てくる。もう瞬さんに心配させちゃいけないのに・・・。



止まらない・・・。



「睦美、どうした?」



布団に寝ている瞬さんからの声で、最後の一線が切れてしまった。