「仕事は終わったん?」 「はい」 「じゃぁ・・・帰る?」 どこに帰るとかは聞かなくてもわかる。 私は更衣室で着替えると、病院裏の医師専用駐車場へ向かった。 そして、ここが私の指定席。 あなたの横顔をひとり占めできる場所。 ずっとっこに来たかったんだ。 「睦美、腹減っただろ?外で食べる?」 話しかけてくれている。 瞬さんが睦美って呼んでくれている。 居場所を与えてくれる。それだけで・・・それだけで・・・私は嬉しい。