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あれから10日間、瞬さんとは全く連絡を取らなかった。

満開だった桜も散ってしまい、周りはGWの話題で盛り上がっていた。


初めこそは腹が立って仕方がなかったが、日が経つにつれて、やはり寂しくなってきていた。

彼もあの性格だから、収まりがつかなくてあんな言い方になってしまったことくらいわかってる。

当直を断ったのも、私との時間を作ってくれるためだというのもわかってる。

そして私自身、あそこまで言って後に引けなくなってしまい困っていた。



・・・・・・でも、いくらなんでも生意気なことを言ったよね。

きちんと謝らないと・・・・・・。

でもやっぱり怒ってるよな・・・プライド高そうやし。


「別れよう」なんて言われるのかな?

そんな考えばかりを頭に巡らせながら、私はいつものように病院へ向かっていた。


今日は水曜日。


予定通りならば、彼が来るはず。



まだ、静かなロビーを通る時に、受付に置いてある「休診のお知らせ」の中に佐々木という文字がないかを確認して更衣室へ向かう。

休診ではないようだ。