「上野山さんは何も悪くない!あんたが断ったから悪いんやろ?上野山さん、必死でいろんな所に電話してたで!」
私が言うと、彼はさっきまでの困った顔ではなく、鋭い目つきとなった。
「はぁ?上野山の味方なわけ?最近会えてないから、会おうと思って断ったのに」
「はぁ?誰がどんなことして欲しいなんて言った?」
さらに目つきが鋭くなり、眉間にも皺が寄っている彼は、完全に私の言葉で怒っている。
「なんやねん!じゃぁ、お前は俺に会いたくないんか?」
「そんなこといってるんじゃないし!急に仕事を断って、他の人に迷惑をかけるなっていってるんや!」
「ただでさえ、当直に多く入ってやってるのに1回くらいいいやん」
何それ、「当直に入ってやってる」そんな考えで仕事をしてたん?
信じられへん!
「最低!あんたは、理由もなく救急要請を拒否する病院と一緒や!」
私の言葉に、瞬さんは目を見開き何かに気付いたようだった。