そう言う私の顔を
春は苦しそうに見つめる。
陽「ちょっと、
そんな顔しないでよ。
私は大丈夫だから。」
こうやって無理に微笑むのも
すっかり慣れてしまった。
陽「あっ!裕先輩だ!
先輩!大好きでーーす!」
廊下中に響き渡る私の声
他の生徒は呆れ顔。
廊下の奥で私に向かって
シーッと人差し指を立てる先輩を
可愛いと思ってしまう。
放課後。
HRを終えて教室の窓の外を覗くと
校庭を歩く先輩の姿を見つけた。
見つけた途端に
カバンを手にした私は反射的に
走り出していた。
陽「裕先輩!
一緒に帰りましょう!」
裕「うん。」