?「どうかしたの?」
そんな私に誰かが声をかけてきた。
顔をあげるとそこにいたのは
童顔で黒髪の綺麗な顔の男の人。
陽「あの、ストラップ落としちゃって
探しているんです。
でもどこにもなくて…」
半泣き状態で喋る私にその人は
優しく喋りかけた。
裕「俺は2年の高田裕-タカダヒロ-。
君の名前は?」
陽「私は1年の佐藤陽奈です。」
裕「陽奈ちゃんか。
ストラップ、俺も探すよ。
どんなストラップなの?」
陽「あの…それが
思い出せなくて…
ストラップ落としたってのは
覚えてるんですけど」
私がそう言うと先輩は笑い出した。
裕「アハハハハハハッ笑
陽奈ちゃんって面白いんだね。
とりあえず探そ?
ストラップ見つけたら報告するから」
陽「でも、そんなの、悪いです。」
裕「俺がやりたいからいーの。
さ!探すよ!」
優しく笑う先輩の笑顔に
思わず見惚れてしまう。
探すこと30分。
外もだんだん暗くなって
もう生徒はいない。