音楽室に辿り着くとドアは開いていて、真正面にはグランドピアノ。それを照らすのは夜空から降り注ぐような月光。

微かな光では誰が演奏しているのかはわからない

確かに言えることは

とてもとても、綺麗だってこと。


穏やかな月の光は

悲しくそして美しく

枝に止まる鳥を夢にいざなう

湧き出でる恍惚に溢れ

大理石に光をそそぐ


ピアノはヴェルレーヌの詩を語りかけているようだった。