市川さんの献身的な指導のもと、俺は相当頑張ってるつもりだ。カズとの投球練習なら、様になってると思うし、変化球だってちゃんと受けとめられるようになった。ただし、カズの、だが。
「翔はキャッチャーとしても、悪くないと思うよ。まだ集中力がついてないし、配球だって単純だけど、頑張ってるよ」
「そ、そうかな…」
キャッチャーを始めてから、みんなが誉めてくれるようになったのは、嬉しいのと同時に不安になった。期待に応える自信がないからだ。
「桜庭さんも、翔に付き合ってやりゃいいのに」
「ダメだよ、それは。桜庭さんは監督に厳しく投球数制限されてるから、130球以上投げちゃいけないんだ」
「でも俺じゃなくて、桜庭さんと捕球練習しなくちゃ意味ないじゃん」
カズが言っているのは正論だし、俺のことを考えて言ってくれている。
それなのに、なんで俺は泣きそうになってるんだろう。
「翔はキャッチャーとしても、悪くないと思うよ。まだ集中力がついてないし、配球だって単純だけど、頑張ってるよ」
「そ、そうかな…」
キャッチャーを始めてから、みんなが誉めてくれるようになったのは、嬉しいのと同時に不安になった。期待に応える自信がないからだ。
「桜庭さんも、翔に付き合ってやりゃいいのに」
「ダメだよ、それは。桜庭さんは監督に厳しく投球数制限されてるから、130球以上投げちゃいけないんだ」
「でも俺じゃなくて、桜庭さんと捕球練習しなくちゃ意味ないじゃん」
カズが言っているのは正論だし、俺のことを考えて言ってくれている。
それなのに、なんで俺は泣きそうになってるんだろう。