ゴロンッ




足元に、何かが転がる音。




・・・何・・・・?

何の音・・・?




仕事用の服の内ポケットから、小さな懐中電灯を取り出し、足元を照らす。

肩の辺りから、超失礼兄ちゃんの顔も覗く。

・・・近づくな。

香水のにおいがキツイんだよ、馬鹿!




懐中電灯の光によって、照らしだされたモノ。




それは、

人間の生首だった。




その顔は、

先ほどまで怒りを兄ちゃんにぶつけていた、

あのおじいさん。




「「・・・は?」」




げ、兄ちゃんとかぶった。



私はそっと、兄ちゃんから離れた。