「はい、よろしくお願いします!」
「それと、部活のことも、
よろしくね、小坂さんなら安心して任せられるよ」
そうか、次は私が引き継ぐんだ。
先輩のまた先輩たちが、
今まで大切に繋いできたこの部活、
絶対に廃部なんかにしたくない!
「任せてください!」
「うん。
……あー、なんか嬉しいなあ。
小坂さんが俺の彼女で
新しい写真部を作っていってくれるのかあ!」
先輩可愛いなあ!
私は思わず背伸びして頭を撫でる。
先輩ははじめは少しびっくりして、
でもすぐに
「そういうのは俺の役目でしょ。
文化祭、お疲れ様。
気持ちを伝えてくれてありがとう」
そう私の頭をふんわり撫でた。
私を見て、優しく笑いかける、
この先輩の表情に私は恋をした。
自分にたくさんの表情があるんだって
教わった。
先輩に初恋をして、
たくさんの思いを自分の中でも、
違う人へも繋ぐことができた。
それは先輩から私に
アーチがかかるように。
綺麗な虹を描くように。
「先輩、次はレンズ越しじゃなくって
ちゃんと私のこと見てくださいねっ!」
「うん、そうする」
Fin.