「今日は頑張るからー!」

だから今日は放課後準備にちゃんと参加することで

許してもらったんだ……。


「あー、先輩に会いたいよー」

この3人には私が門脇先輩を好きなことを

話してある。


いつも私の話を聞いてもらってて――


「でもさ、門脇先輩って、

写真部のあの美人な先輩と付き合ってるんじゃないの?」


真央の言葉に持っていた筆が落ちた。



「え……、美人な先輩って、

美涼先輩のこと?」


恐る恐る真央を見ると、

しまった、というような顔をしている。


「あ……いや、噂なんだけど、ね」


「噂……?」


何の噂か聞くと、

私以外のみんなは既に知ってるようで、

顔を見合わせて気まずそうに苦笑いをした。


「その松本先輩?ってさ、

モテるのに告白絶対断るんだって。

それは門脇先輩と付き合ってるからなんじゃないかって

いう噂が結構たってて……」