ぐわっとした衝動がきて、
慌てて手に力を入れて握る。
……わ、私、今何しようとしちゃった!?
先輩の笑顔を見た瞬間、
私先輩のこと、どうしても撫でたくなっちゃって……
「小坂さん?」
名前を呼ばれてはっとする。
「あっ、私も一緒に考えますね!」
「うんありがとう」
恥ずかしいー、何考えてるんだろう、私!
気を引き締めないと。
文化祭、絶対成功させたいもん!
スカートの裾をきゅっと握って
気を取り直すと、
先輩は不思議そうに私を見ている。
ん?何だろう?
よくわからなくて首を傾けると、
「一緒に考えようか」
と先輩は自分の座る席の隣の椅子を引いた。
えっ、そこに座ってってことだよね!?
「あ、はい!……失礼します」
「うん、どうぞ。
……ってことで先ずはさ――」
先輩は何もないように話し始めたけど、
すごい近いし、なんだかあったかい……。
緊張して声が入ってこないよー!