「だって、もう契約終わってもいいはずなのに、まだ俺にいじめられたいんだろ?」



「そ、そういうワケじゃ……っ」



わかってる。
そういうワケじゃないってことぐらい。
でも、陽莉の反応がすっげぇツボなんだよな。



「まぁ、いいけど?たっぷりいじめてやるよ」



「や、やっぱり前言てっか……」



「残念ながら前言撤回とか無理だから。これからもよろしくな?陽莉ちゃん」



「さっ、最悪だ……」



本当は俺も陽莉とまだ一緒にいたい、って心のどこかで思っているのかもしれない。



「……でも朔空くん、ありがとう」



「は……?」



「アイスに付き合ってくれて、しかも奢ってもらっちゃったし」



「……っ」



「ありがとっ」



陽莉の笑顔に思わず俺の顔は熱を帯びる。