「澤村く~ん!今日、放課後デートしよ~」



「はぁ!?なに言ってるの!?澤村くんは私とデートするの!」



「そんなワケないでしょ!?」



はぁ……マジでうるせぇ。
なんで女ってこんなうるせぇんだろ。



「ごめんね、今日は俺、用事あるんだ」



用事なんてないけど、笑顔でそう言うと群がる女は残念そうな顔をした。



「そっかぁ~じゃあまた今度デートしようね!」


「私も予約しとこっ」



誰がお前らみたいなサルみてぇにうるさくて香水くせぇ女とデートなんかするかよ。
サルと一緒に街なんて歩きたくねぇわ。



群がる女はどこまでも俺についてくる。
休み時間はもちろん、昼休みまで。


どんだけヒマなんだよマジで。
こっちはずっと王子様演じるの疲れんだよ。



そんな中、俺に全く興味の示さない女が2人クラスにいた。



東本ってヤツと森川ってヤツ。
珍しいなって最初は思う程度だった。