教室に入ると羅菜が私の席にやってきた。
「陽莉、おはよ。……って、なんかちょっと赤くない?」
「……へ!?」
「森川さん、おはよう」
すると、爽やかな声で朔空くんも私の席にやってきた。
「……うわ、ウザっ!」
「ひどいなぁ、俺は森川さんと仲良くしたいのに」
「はぁ!?冗談じゃないわよ!ってか、いつまでそのキャラでいるつもりなの?もうさすがに私の前でそのキャラでいる必要ないでしょ。猫かぶってるのはバレてるんだから」
「ら、羅菜……」
羅菜は相変わらず朔空くんを睨んでいる。
朔空くんは爽やかスマイルをお返ししてるけど……。
「いやぁ、だって今更……ね?」
「はぁ、まあいいけど。アンタと話さなきゃいい話だし」
「そんなこと言わないで、たくさんお話しようよ」
「気持ち悪いからその笑顔!ウソくさすぎ!」
この2人、仲悪そうに見えて意外と相性良かったりして。
2人の絡み好きだな。
なんて、微笑ましく思いながら見ていた。