私の胸がドクドクと音を立て、加速していく。



なに、この感じ……。
胸がドキドキして……締め付けられるような……。



「い、色目なんか使ってないよ」



少し動揺しながらそう言い返す。



「なぁ、お前さぁ……そろそろ自覚しろよな」



「え……?」



なんのこと……?
さっぱりわからないんだけど……。



「自分が可愛いってことだよ、バーカ」



「あ、え、あのっ」



朔空くんの口から出た言葉は信じられないもので、私の顔は真っ赤になる。



い、今、か、かかか、可愛いって……!?



「あ、えっと、あ、ぅ……」



言い返そうとすると、朔空くんは私の唇に人差し指を軽くおいた。



「顔真っ赤。ほんとお前って可愛いのな」



「!?」



こ、この人本当に朔空くん……?
あ、あああ、頭が混乱してきた……!!!