《おはようございます!昨日はたくさんメールできて嬉しかったです。今日も時間があれば先輩の教室に行ってもいいですか?》
メールにはそう書かれていた。
「なに、誰かからメール?」
「うん、まぁね」
「ふぅーん……また羽山?」
「えっ」
な、なんでわかったの?
「なんで……」
「なんとなく。連絡先交換してんだろうなって予想はしてた」
朔空くん、すごいなぁ。
私、一言もそんなこと言ってないのに。
「ケータイ貸せ」
「え、ちょ、朔空く……っ」
朔空くんは私がボーっとしている隙に、ケータイをひょいと取り上げた。
必死に背伸びするけど、全く届かない。
うぅ~~……あと15センチぐらい身長が高かったらなぁ……。
「ん、返信しといたから」
私がケータイを取り返そうと頑張っているうちに、朔空くんはケータイをいじって返してきた。