―――パキッ



あ、またやっちまった……。
この授業始まって5回目だ、力入れすぎてシャー芯折ったの。



クソ、なんなんだよこの気持ち。
すっげぇイライラする。


『羽山くんは素直で可愛くて、朔空くんとは大違いだね~』


陽莉のさっきの言葉を思い出すだけでイライラする。
なんだよ、そんなにあの1年の方がいいかよ。
どうせ俺は素直じゃねぇし可愛くもねぇよ。



つーか、俺、なににイライラしてんだろ。



陽莉が男と話そうが関係ねぇのに。



陽莉の方を見ると、バッチリ目が合った。
……でも、思いっきりそらされる。


陽莉、相当怒ってんな……。



仕方ねぇ、後で謝るか。
変に気まずくなんのもめんどくせぇし。



………って思ってんのに。