「へぇ、こういうのもあるのかぁ……」
「陽莉、なに読んでるの?」
2学期が始まってしばらく経ったある休み時間、高校2年生の私・東本陽莉が雑誌を読んでいると、親友の森川羅菜(もりかわらな)が覗いてきた。
「これだよっ!じゃーん!」
私は見ていた雑誌を手に持って羅菜に見せる。
「『恋する女子必見!告白の5つの心得』……?」
「そうそう!告白するときにどういうシチュエーションでするのがオススメとか書いてあるんだ!」
「……はぁ、陽莉。そんな女子用の雑誌に書いてあるようなロマンチックな告白シチュエーションなんてね、男子には響かないに決まってるじゃない。告白はストレートに無難なところで告白するのが1番よ」
目を輝かせる私とは反対に、羅菜は呆れたようにため息をついた。
「そ、そうなの……?私、こういうの全然わかんないからさ……」
「……陽莉は梶原くんが好きだもんねぇ」
羅菜はそう言ってある人物に目を向ける。
友達と楽しそうに話す彼を見るだけで、私の胸は高鳴る。
「だって……梶原くん、カッコいいもんっ」
そう、私には好きな人がいる。
同じクラスでバスケ部エースの梶原新(かじわらあらた)くんだ。