「……冗談で告白なんてしません。
私、本当に…臆病なんです…
今だって、手が震えて…」
女は、本当に震えていた。
子犬みたいにビクビクして俺を見ていた。
「………俺に告白して、なんかメリットでもあんの?
こんな地味な男だよ?
性格も最悪だってさっき分かったよね?
こんなヤツ好きなるなんて、おかしいよ?」
「………メリットとか普通考えませんよ。
それに、私も地味女です。
性格もイイって言えません。
人を好きになるって…
おかしいことなんですか…?」
………おかしいよ、絶対。
俺を好きになるなんて、絶対におかしいよコイツ…