「ダメです!お礼させてください!

ついでだったかもしれないですが…


私は本当に助かったんです!

お願いします!お礼をさせてください!」


「……いや、マジでいいから。

俺、今疲れてるから…
早く家に帰らせてくれない?

それがお礼ってことでいいから…」


女は、驚いた顔と傷ついた顔をしていた。

俺は、こんな性格なんだよ。


だから、俺にお礼することなんかない。


「………好きなんです…

私、あなたのことが好きなんです…」


「えっ…?」


今、なんて言ったこの女…