「いい所だろ?夏に雑誌の撮影で来て、ここで亜美と結婚式出来たらなって思ってた。派手な結婚式より緑に囲まれて静かに式を挙げるのもいいだろ」

私と…結婚したいって思ってくれてるの?

「俺は…今でも亜美への気持ちは変わらない。誰よりも亜美を愛している」

「健太…」

嬉しかった。嬉しくて、嬉しくて、今すぐにでも健太の胸に飛び付きたかった

「でもどんなに願っても一緒になれないんだ」

嬉しかったのに今の言葉で私の嬉しさが崩れて行く…

「俺はあいつに怪我をさせてしまったんだ…」

怪我?怪我って何?

私は次から次と出てくる言葉に気持ちが沈んでいった

「俺はあの日…」

「どうして…どうして一緒になれないのに、私をここへ連れて来るの?どうして…」

悔しくて私は健太に声を張り上げていた

わかってるよ

私達が一緒になれないことぐらいわかってる

だから現実を私に叩きつけないで…