とうとう夏休みに入り
西条くんのおじいさんの別荘に泊まりで行く日になった

「よし!みんな荷物持ったか?」

「大丈夫!」

「んじゃ〜レッツゴー!」

さすがにゆらだけはまずいからと思って
断れなかったけど
ホントに最悪だ……
まぁゆらがいるからまだましか

メンバーは
あたし、ゆら、伊藤龍、西条くん
そしてあの時近くにいた篠井くんだ

篠井くんもよく
この不良と一緒に行くって言ったもんだ

「亜美!海楽しみだね!」

「そーだね」

ゆらがホントに楽しみなのは
あいつといることだと思う

そして数時間後

「「「「海だぁぁあああ!」」」」

ホントに来てしまった……海

「今から着替えて入ろうぜ!」

「んじゃ〜別荘に荷物置きに行くか」

歩くこと5分

「うわー大っきい!!!」

予想外にも西条くんのおじいさんの別荘は大きくてびっくりした

「おー!空!よく来たな!友達もいっらっしゃい!ゆっくしていきなさいな」

「お、お邪魔しまーす」

「あ、女子たちの部屋はこっちな」

「え、あ、わかった!」

部屋もたくさんあってびっくりだ

「亜美!早く着替えて海行こう!」

「そーだね」

水着に着替えると
なんだかワクワクしてきた

海かぁいつぶりだろう

そして男子と合流した

「やっぱ女はビキニだよな!」

「なに見てんの!変態!」

「は!?お前の体なんて見てねーよ!」

こーやって言い合いするのも久しぶりだ

そして海についた瞬間

みんなはしゃいで走って海に入っていった

あたしは少しテントの下で
くつろいでいた
少しだけくるそよ風が気持ちいい

「伊藤さんは入らないの?」

そー聞いてきたのは篠井くん

「んーん。あと少ししたら入るよ」

「そっか、なら一緒に行こ!」

そー言って篠井くんはあたしの腕を引っ張って半端強引にみんなのとこに連れて行かれた。

ちょっとまだ海が冷たい
でも気持ちいい

そんなことを考えていると
何かが飛んでくるように見えた
なんだろって思っていると

バァァアアアン!!!

顔面ヒット…

飛んできたのはビーチボール

誰が投げてきたかは予想ができた

そいつめがけてビーチボールを投げてやった

そいつとは伊藤龍のこと

それからビーチバレーしようってなってチーム分けをした

私のチームは
西条くんと…伊藤龍

相手チームは
ゆらと篠井くんだった

最悪だ。なんでこいつと同じチーム…

「んじゃ、行くぞー!」

綺麗に跳ね上がったボールを
伊藤龍は打った

そのボールを篠井くんが打ち上げて
あたしのところに飛んできた

「よっし!」

自信満々で打とうとした瞬間
バランスを崩し

やばい倒れる!!!!

そー思った瞬間人影が見えた気がした

そして思いっきり転倒した
でも痛くない
なぜかって言うと伊藤龍が
あたしの下敷きになっていたから