少し時間がすぎ

「俺は恋をしたことがないならよくわからない。けど亜美ちゃんがすごい辛いのは見ててわかるよ。だから俺でよければ何でも話してほしい」

そー言って西条くんは
いつもと違う眼差しで応えてくれた

「ありがとう。少し元気出たよ」

私は立ち上がり西条くんに
お礼を言うと屋上をあとにした

もー気がつけば三時限目
あたしはどれほど泣いていたんだろう
西条くんも付き合わせて悪かったな…

教室に戻ると

「どーしたの?気づいたらもー教室いなくて体調悪いの?」

「少し休んでた!でも大丈夫だよ!」

きっと笑顔は作れてないだろう

けどゆらは気にせず

「そっか!ならよかった!」

とだけ応えた

篠井くんがなんかあったの?と聞いてきたけど、あたしは大丈夫と言って自分の席に座る

ちょうど座った時ゆらの
携帯の画面が少し見えてしまった

あいつとメールしてるのか……

ゆらの耳は少し赤くなっていたのに気がついた
あいつのことだから教室毎回来るのかと思っていたけどメールか……

少しづつあたしとゆらの距離は広がっていった

そしてあいつとの距離も