夏休みも明け二学期になった

まだ暑さも続き汗が出る

そして夏休みのあの日
西条くんに言われた事を考えると
胸が痛くなる

あれからゆらと伊藤龍は
ラブラブだそうだ

ゆらが電話してきて嬉しそうに話してた

それからはゆらと遊ぶ日もなく
誘っても伊藤龍と約束をしていると断られ夏休みが終わった

結局夏休みゆらと遊んだのは
あの海に行った日だけだった

いつもはゆらと一緒に登校するが
ゆらが伊藤龍と登校することになり
一人になった

「亜美ちゃんおはよ」

そー声をかけてくれたのは西条くん
あれから西条くんともメールするぐらいで会ったりはしなかった

同じく篠井くんとも

教室に入り周りを見ても夏休みの楽しかった思い出を話している
私はあの中には入れないのか
そー思いながら席に着き携帯を構う

そーしていると後ろから

「亜美おはよう!」

そー言ってくれたのはゆらだった
ゆらの隣には伊藤龍
私は目があうと携帯に目を移した

「ねぇ龍!今日のお昼一緒に食べよ?」

「あぁいいよ」

そー会話が聞こえる
そしてゆらが伊藤龍を龍くんから龍と呼ぶようになった

そしてチャイムが鳴ると
帰るのかと思って見上げた瞬間

「キャァァァァアアア!!!」

女子の悲鳴とともに
あたしは身動きがとれなくなった

嘘……

「じゃーな」

そー言って彼は自分のクラスに去っていった
彼は帰る時ゆらにキスをしたのだ

さっきの出来事が頭でぐらぐら回る
なんだったんださっきのは
そー思いながらもゆらの恋バナに付き合っていると

「内宮さんって伊藤龍と付き合ってたんだね!てっきり私達伊藤さんが付き合ってるだと思ってた」

そー言っていろんな女子が群がってきた

その場にいるのが嫌になって
トイレに行くふりをして廊下に出た

横目で見たゆらの顔は
りんごのように赤く可愛かった

恋をするとあんなんになるのか……

そー考えブラブラしていると
西条くんに会った

「なんかあった?大丈夫?」

と尋ねられ

私の中で今できる精一杯の笑顔で
大丈夫だよって笑った

きっとその顔はひどく
見られないものだっただろう

その瞬間涙が溢れた