「…い、いいけど」
 
「何?もしかして彼女いるの?」
 
あたしが恵介に告白されたこと
話した方がいいよね?
 
「あのさ…、あたし恵介に、その
好きって言われた事あるんだけど…」
 
あたしの気持ちとは裏腹に椎名は
急に笑い出した
 
「なぁんだ、そんな事?そんなの気にしないよぉー。家族同然に生活してたら、そりゃ好きになるさ。まぁ、ダメならダメでスッパリ諦めるから」
 
椎名が羨ましかった
 
物事を何でも前向きに
考えれる事が…
 
あたしもそんな風にできたら、
もっと違う人生が送れてたかもしれない
 
「そう言えばね、翔子ちゃん腰まであった髪をバッサリ切ったんだよ。ちょうど、要と同じくらいに」
 
「そうなの?」
 
「いつだったかな…。面接の次に会った時にはもう。後ろ姿なんて要そっくり」
 
それを聞いて確かな違和感を感じた
勘違いであってほしいと…