普段、小坂が菜都を見つめる事などイヤミを言う時以外に無い。

菜都は半分またイヤミでも言われるのだろうと思いつつも、小坂に見つめられドキドキしていた。



「・・・鼻・・伸びてるよ。」



小坂の発言に、菜都は思わず鼻を抑えた。



「へっ?!!・・鼻れすか?!」



「ウソつくと鼻が伸びるんでしょ!ピノキオは。」



ピノキオの事だと分かり、菜都は鼻から手をさっと外した。



「ピノキオ・・ですか?!・・そーですけど、私ピノキオじゃありませんし!」



「いいや、ピノキオとおんなじだね。キミは。」



根拠の無い断言に、菜都はここぞとばかりに小坂に言葉でじゃれついた。



「私のどこがピノキオとおんなんじなんですか?」