ただいつもの家族、いつもの友達と普通に過ごせれば良いんだ。


大切な人たちを守るためにも、このゲームに早くケリをつける必要があった。


奴は『自分が大切にしている人さえ守ればそれでいいのか』と言っていた。


もちろん、僕は違うと思う。


でも大切なモノを失っては、僕自身も生きる支えを失ってしまう。


そのジレンマに苦しみながら、僕は学校の屋上への階段を上った。


一歩ずつ・・・


一歩ずつ・・・


これから会う相手が、このゲームに参加している人かどうかは知らない。


でも、少なくともその人は僕が生き延びるために、居なければならない存在である事に変わりはない。


その相手が、そこにいる・・・


そこにいる・・・は、裏切りの言葉・・・



でも、この答えが僕にとって正しい事なのかどうかは分からない。


大切なモノを守るために、全ての関係を丸く収めるために・・・



『関係ナイ者』に



『関わっていく』



僕が・・・