ずっとずっと…
一人だった。
寂しくなんかない。
もう慣れた。
誰も私の事なんか見てない。
誰も私の事なんか…
知らない。
ジリリリリッ…。
恋『………………。』
いつもどうりの朝。
リビングにおりても
おはよう と言う人は居ない。
いつもどうりにご飯を食べて
いつもどうりに掃除をして
いつもどうりに過ごしていた。
恋『今日…すごく天気が良い…。』
am9:00。
他の人達は学校に居るから、誰にも会わない。
会うとしたら、散歩中のおじさんやおばさん。
私だけの時間。
髪を整え、着替え、靴を履き外に出る。
雲一つない青空
いつも寄っている公園のベンチに腰をかけて、空を見上げた。
恋『神様…。私にも、楽しい人生ッて…あるかな??』
きっと無い。
そんなの分かってる。
所詮、
無理なお願い事だ。
親にも捨てられ、学校でもイジメにあい、
私はいらない子になった。
恋『帰ろ…。』
地面を見ながら来た道を戻ッて行く。
気がついたら自宅の前。
恋『ただいま…。』
一人暮らしには広い程の4LDK。
カギはかけないので、そのまま家に入る。
恋『…あれ??』
ドアを開けると、慌てて入ったのか、見慣れない靴が一足、グチャグチャに置かれてあった。
恋『空き巣??』
こんな家に入っても
何もありはしないのに。
あげれる物があれば、全てあげるのに。
それで私を少しでも見てくれるなら…。
そう思いながらも、靴を綺麗に揃えて、家の中へと入った。
恐怖心は…ない。
リビングの方へ行くと、テレビの音がした。
恋『やっぱり…誰か居る…。』
恐怖心はないが、人と関わった事があまりなかったので緊張しながらドアを開ける…。
恋『!!』
開けて見ると、白髪まじりのおじいさんと、同い年くらいの男の子が居た。
しかも、そのおじいさんは、雲みたいなものの上に乗りながら、テレビを見てケラケラ笑っている。
孫吾空が乗っているような、雲の上に。
夢!?!?
と思って頬をつねってみたが、痛みはあるから夢ではない。
恋『あのぅ…、どちら様ですか…??』
勇気を出して、問い掛けてみると、二人は一斉に恋歌の方を見た。
恋『Σ!!ごごご、ごめんなさいッ!!』
自分をあまり見てもらった事がなかったので、いきなり振り向かれたのに驚き、思わず謝ってしまった。
『おお!やっと帰ってきたかお主!』
恋『へ??』
ドアを閉めようとした時、いきなりおじいさんか、話し出した。
雲みたいなものに乗って、ふよふよと…。
『いやぁ。待ちくたびれたぞ!とは言っても、あんま待ってないんじゃがな☆』
恋『はぁ…ι』
恋歌はただただ頷くしかできなかった。
『まぁ、自己紹介じゃ!ワシゎ神様じゃ!』
恋『……………。』
『お主??聞いておるのか??』
何も言わない恋歌に、神様と名乗るおじいさんは、また問い掛けた。
恋『今、な…んて…??』
『神様じゃ!』
聞き間違いではなかった…。
このおじいさん、頭大丈夫かな??
『大丈夫じゃよ!』
恋『えっ…ι』
ど…読心術!?!?
それとも今、言葉に出してた????
『言ったじゃろ??ワシは神様だからな。人の心は読める!』
恋『…………。』