鏡を見ると私とは思えないような顔が写っている。



「うわぁー凄い」


美波ってメイク上手なんだ!



私は下手だから練習しなくちゃ…



「でっしょ?これで隼人君もメロメロだよ♡」



そりゃあ普通の時よりはいいけど、それはないと思うなぁ……



「ほら、行ってきなよ!」



背中を軽く押してくれた。



「ありがと、頑張る!慰めてね」



“見るからに隼人君も菜緒のこと好きだよ”そう美波が言った言葉は小さすぎて聞こえなかった。