「他の魔法は?」


僕は少しワクワクしていた。


魔女というくらいなのだから、色々な魔法が使えるに違いない。


「他ですかぁ? うーん、じゃあ、ほい!」


アカネがまたボールペンをスーツに向ける。


赤いスーツが今度は青に変わった。


「おー! 他には?」


「まだ見たいんですかぁ? じゃあ特別ですよぉ」


青いスーツが今度は黄色に変わった。


「……うん」


いや、すごいよ? すごいけど……。


「ふう、どうでしたぁ? すごいでしょー」


「ちなみに、アカネさんは何種類くらい魔法を使えるの?」


「2352色ですぅ」


なんで種類を聞いたのに色で返ってくるんだ……。